パラメーター・リストのマクロへの引き渡し
通常の言語では、パラメーター・リストは、プログラムが動作するように指示し、エンド・ユーザーがプログラムを起動したときに指定する値の集合です。例えば、copy がファイルを現行ディレクトリーから別のディレクトリーにコピーするプログラムの名前なら、次のコマンド行の呼び出し
copy MyFile.txt c:\temp
により、コピー・プログラムを名前で呼び出して (copy)、コピー対象のファイル名 (MyFile.txt c:\temp)、および宛先ディレクトリー (MyFile.txt) を含むパラメーター・リスト (c:\temp) を指定します。Z and I Emulator for Web には、プログラムが呼び出されたときにパラメーター・リストをプログラムに引き渡すことに類似したマクロ機能があります。マクロを起動する前、または マクロの起動と同時に、エンド・ユーザーは名前値のペアのリストを指定できます。 各ペアは、マクロの内部で定義された変数、およびマクロ・ランタイムが変数に 割り当てる必要のある初期値で構成されています。
例えば、マクロ FileDownload がファイルをリモート・ホストからローカル・ワークステーションにダウンロードし、このマクロに変数 strRemoteFile と strLocalFile が含まれる場合、エンド・ユーザーは以下のパラメーター・リストを指定することができます。
strRemoteFile="NewData.123", strLocalFile="MyData.123"
エンド・ユーザーがマクロを再生するとき、マクロ・ランタイムは、パラメーター・ リストで指定された各変数を、パラメーター・リストで指定された値に初期設定します。マクロは、ファイル NewData.123 をリモート・ホストからダウンロードして、そのファイルを MyData.123 に名前変更します。もちろん、上記の手順どおりに処理するには、マクロの作成者は、必要な情報を変数 strRemoteFile と strLocalFile 内で検索するようマクロをコード化する必要があります。
一般的に、マクロの作成者は以下の条件を満たす必要があります。
- パラメーター・リストで使用される変数を作成する。
- これらの変数内で、マクロの起動時に必要な情報をマクロに検索させる。
- マクロ記述内 (マクロ・エディターの「マクロ (Macro)」 タブの「記述 (Description)」入力フィールド) でのパラメーター・リストの記述。
- 変数が不適切に初期化された場合のエンド・ユーザーへのメッセージの表示。
エンド・ユーザーは以下の条件を満たす必要があります。
- パラメーター・リストを正しく指定する。
ただし、システム管理者は、パラメーター・リストの指定作業を、以下のいずれかで パラメーター・リストを事前定義することによって処理することができます。
- セッション構成 (セッション開始時にマクロが自動的に開始する場合)、または
- クリック時にパラメーター・リストを使用してマクロを再生するカスタマイズ されたボタン (メイン・ツールバーで作成)。