ホストとワークステーション間でファイルを転送するもっとも簡単な方法は、ファイル転送リストによるものです。ファイル転送リストは、ホスト・マシンとの間で受信または送信できるファイルまたはファイルのディレクトリーをリストしたものです。現行セッション構成の一部であるリスト、あるいはファイルとして別に保管されたリストのいずれかを使用できます。
複数のファイルを転送したり転送を繰り返し行う必要がある場合は、ファイル転送リストによって作業を大幅に単純化することができます。また、ファイル転送リストをファイルとして保管すると、そのファイルを複数のセッションで使用でき、 共同作業者と容易に共用することができます。ファイル転送リストは、ホスト・ファイル転送または FTP/sftp のどちらかを使用するよう構成されたセッションで使用することができます。
Z and I Emulator for Web では、上記の 5 つの方法でクライアントとホスト間のファイル転送を行います。
ホスト・ファイル転送
ファイル転送プロトコル (FTP)
SSH ファイル転送プロトコル (sftp)
FTP を使用するように構成されたホスト・セッション
sftp を使用するように構成されたホスト・セッション
ホスト・ファイル転送によって、ワークステーションと zSeries または iSeries ホスト間でファイルを転送することができます。
zSeries ホストは、MVS/TSO、VM/CMS、または MVS/CICS を実行する必要があります。ファイル転送は IND$FILE (SBCS) または APVUFILE (DBCS) プログラムを使用します。
iSeries ホストは、OS/400 V3R7 以降で Integrated File System (IFS) を実行する必要があります。追加のソフトウェアは不要です。
ファイル転送が機能するのは、ホスト・システム画面に使用可能なコマンド行がある場合だけです。詳細については、「Z and I Emulator for Web 計画、インストール、および構成」 ガイドを参照してください。
単一ファイルまたはファイルのリストの転送、および繰り返し使用するためにそのリストの保管ができます。また、リストを変更および削除することもできます。すべての場合に同じインターフェースが使用されます (OS/400 では、IFS をブラウズできるボタンがあることを除く)。
ホスト・ファイル転送を使用してファイルを転送するには、以下のステップを実行してください。
ホスト・ファイル転送および iSeries プラットフォームに関するトラブルシューティングのヒントについては、「ホスト・ファイル転送トラブルシューティング・チェックリスト」を参照してください。
Netscape 4.x での 5250 ファイル転送の場合は、長いパスワードのサポートが有効になっている V5R1 iSeries ホストには接続できません。Netscape 4.x JVM は、長いパスワードの暗号化に必要な API を実装しません。別のブラウザーを使用するか、Netscape 4.x Java 2 プラグインをインストールすることができます。
QSYS ライブラリーの下にあるファイルのブラウズ時に、iSeries ファイルのブラウズをより効率的に実行するために、Z and I Emulator for Web は QSYS ライブラリー・ファイル・システムの下で転送できるファイルだけをリストします。これにより、QSYS ファイル・システムをブラウズしたときのファイル・リストが変わります。Z and I Emulator for Web は次のリストを作成します。
*.LIB
オブジェクトのみをリストします。*.FILE
の下にあるオブジェクトをリストします。*.FILE
オブジェクトのみをリストします。ホスト・ファイル転送はディスプレイ・セッションの TCP/IP ソケットを共用するので、ファイル転送にはディスプレイ・セッションそのものと同じセキュリティー・レベルがあります。そのために、ホスト・ファイル転送にセキュリティーを提供するために、TLS または SSL のディスプレイ・セッションを構成する必要があります。
FTP を使用して、単一のファイルかディレクトリーまたは複数のファイルかディレクトリーを、ローカル・ファイル・システムまたはリモート・ファイル・システムのいずれかから、転送、削除、または名前変更できます。
ワークステーションと FTP サーバーを実行している任意のホスト・システムとの間で、ファイルまたはディレクトリーを転送できます。Z and I Emulator for Web は、ファイル転送プロトコル (FTP、IETF RFC0949) によって指定されているクライアント機能をインプリメントします。これは、FTP サーバーを実行中のリモート・マシンとの間でファイルを転送するための標準プロトコルです。
3270、5250、および VT セッションを構成して、ホスト・ファイル転送の代わりに、FTP クライアントをデフォルトのファイル転送タイプとして使用できます。FTP セッションは、ホスト・セッションとは別のブラウザー・ウィンドウで開始します。FTP クライアント・インターフェースは、すべての場合において同じです。
FTP を使用してファイルを転送するには、以下のステップを実行してください。
FTP は、ディスプレイ・セッションとは異なる TCP/IP ソケットを使用します。そのために、FTP にセキュリティーを提供するために、TLS または SSL を使用して FTP セッションを構成する必要があります。
ワークステーションと sftp サーバーを実行しているホスト・システムとの間で、ファイルまたはディレクトリーを転送できます。多くの SSH サーバーにも sftp サーバー機能が入っています。
バイナリー転送モードだけがサポートされています。
VT ディスプレイ・セッションを構成して、FTP の代わりに、sftp クライアントをデフォルトのファイル転送タイプとして使用できます。sftp セッションは、ホスト・セッションとは別のブラウザー・ウィンドウで開始されます。
単一のファイルかディレクトリーまたは複数のファイルかディレクトリーを、ローカル・ファイル・システムまたはリモート・ファイル・システムのいずれかから、転送、削除、または名前変更できます。
sftp を使用してファイルを転送するには、以下のステップを実行してください。
Sftp は、ディスプレイ・セッションとは異なる TCP/IP ソケットを使用します。ただし、sftp に使用されるソケットはセキュア・ソケットではありません (セキュア・ソケットとは、例えば SSL や TLS を使用して構成されるソケットです)。その代わりに、SSH ファイル転送プロトコルは非セキュア・ソケット上にセキュリティーを提供します。
FTP を使用するように構成されているホスト・セッションを使用してファイルを転送するには、以下のステップを実行してください。
ホスト定義、要件、およびセキュリティーについては、ファイル転送プロトコル (FTP)を参照してください。
sftp を使用するように構成されているホスト・セッションを使用してファイルを転送するには、以下のステップを実行してください。
ホスト定義、要件、およびセキュリティーについては、SSH ファイル転送プロトコル (sftp)を参照してください。
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