Z and I Emulator for Web によってユーザーは、以下のコンポーネント定義をローカル・マシン上の別々のファイルに保管し、定義をセッション構成自体にインポートする必要なしに、それらの定義をホスト・セッションで使用できます。
ユーザーは、マクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、およびファイル転送リスト定義を作成して、それらを別々のファイルに保管することができます。そうすると、これらの別々のファイルは、他のセッションでただちに使用することができます。新規セッションのために同じコンポーネントを再び構成したり、ファイルをインポートしたりする必要はなくなります。ユーザーが以後こうしたマクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、またはファイル転送リスト定義ファイルのいずれかを更新した場合には、該当する外部ファイルを使用する他のセッションでも自動的に更新されます。
外部定義を使用するセッションの機能は、 HTML モデル、構成サーバー・ベース・モデル、および複合モデルで使用できるようになります。マクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、およびファイル転送リストについて、この機能を使用できないようにすることができます。
デフォルトでは、ユーザーが作成するマクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、およびファイル転送リストのコンポーネント・ファイルは、ZIEWebObjs サブディレクトリー内のそれらのユーザーのローカル・マシンで保管されます。ZIEWebObjs サブディレクトリーへの完全なパスはユーザーに固有の書き込み可能な場所であり、正確なパスはプラットフォーム、ブラウザー、および JVM レベルによって異なります。Internet Explorer を使用する Windows マシンでの典型的なパスは、例えば Documents and Settings\username\ZIEWebObjs\
のようになります。HTML 保管パラメーターを構成した場合には、指定した保管パスが ZIEWebObjs サブディレクトリーで使用されます。
「マクロの再生」ウィンドウなどの使用可能なマクロをリストするすべてのセッション・ウィンドウでは、マクロの場所を選択できます。選択可能な場所は以下の通りです。
新規マクロを記録するか、既存のマクロを更新するときには、ユーザーにはそのマクロを現行セッションに保管するか、各自の新規個人用ライブラリーに保管するか、あるいは書き込みアクセス権限のあるネットワーク・ロケーションに保管するかのオプションがあります。また、「マクロ管理プログラム」ツールバーのドロップダウン・メニューからアクセスできる「使用可能なマクロ」ウィンドウでは、ユーザーは、任意の数のマクロを別のマクロの場所にコピーしたり、貼り付けたりできます。
キーボード・ウィンドウの「開く」ボタンにより、ユーザーはセッションで現在使用されているキーボード定義を変更することができます。アクティブ・セッションと関連したキーボード定義は常に 1 つに限られますが、ユーザーは必要に応じていつでも別のキーボード定義を開くことができます。「開く」ボタンを押すと、ユーザーがセッションで内部的に定義された既存のキーボード (「現行セッション」オプション) か外部ファイルのいずれかを選択できるウィンドウが表示されます。ユーザーはそのシステムのいずれの場所からもキーボード定義ファイルを開くことができますが、デフォルトの場所は ZIEWebObjs サブディレクトリーです。ユーザーがどのキーボード定義を開くかにかかわらず、選択された定義が Z and I Emulator for Web セッションで使用される現行定義となります。ユーザーが「保管」ボタンを使用してキーボードに対する更新を行うと、その更新は、キーボードがロードされた元の場所 (現行セッションまたは特定のファイル) に保管し戻されます。次回ユーザーがセッションを起動すると、同じキーボードが自動的に現行セッションまたはそのファイルからロードされます。
キーボード・ウィンドウの「別名保管」ボタンにより、ユーザーは現行キーボード定義を、セッションで現在使用されているものとは異なる場所またはファイルに保管することができます。ユーザーが「別名保管」を選択すると、新規に保管されたキーボードがセッションの現行キーボードとなります。すなわち、保管されたキーボードは、次回にユーザーがセッションを起動した時にロードされるキーボードになります。
キーボードと同様に、ツールバーにも「開く」および「別名保管」オプションがあります。これらのオプションは、ホスト・セッションで「編集」>「設定」>「ツールバー」をクリックするか、ツールバー自体を右マウス・ボタン・クリックすれば使用できます。
キーボードと同様に、ポップアップ・キーパッドにも「開く」および「別名保管」オプションがあります。これらのオプションは、「ポップアップ・キーパッドのカスタマイズ」ウィンドウにあります。このウィンドウには、ホスト・セッション内で、「編集」>「設定」> 「ポップアップ・キーパッド」> 「カスタマイズ」をクリックするか、ポップアップ・キーパッドで、「編集」 > 「カスタマイズ」をクリックしてアクセスします。
ユーザーがファイル転送リストを選択または指定できるすべてのセッション・ウィンドウでは、また、ファイル転送リストの場所を選択できます。選択可能な場所は以下の通りです。
ユーザーは、実行中のセッションのタイプに従ってホスト・ファイル転送か FTP/sftp のいずれかを使用して、ファイル転送リストを処理できます。
マクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、およびファイル転送リストの定義が別のファイルとして存在できるという事実により、管理者がユーザーのためにセッションを構成する際のコンポーネントの再使用が容易になります。ただし、ファイルがセッション定義とともにユーザーに配布されないので、こうしたセッションは通常ではファイル・コンポーネントを示すことはないということを理解する必要があります。一般的に、ユーザーに使用できるようにしたいマクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、またはファイル転送リスト定義は現行セッションに保管する必要があります。
セッションは、デプロイメント・ウィザードを使用して構成するか (HTML モデルの場合)、あるいは Z and I Emulator for Web 管理ユーティリティーを使用して構成できます (構成サーバー・ベースのモデルおよび複合モデルの場合)。いずれの場合にも、構成したいセッションを開始することができ、また、起動されたセッションから、前述のマクロ、キーボード、ツールバー、ポップアップ・キーパッド、およびファイル転送リスト定義に関連したすべてのユーザー機能にアクセスできるようになります。
以下の例では、セッション内でユーザーのために構成しようとするファイル・コンポーネントを使用する際に従う必要があるステップを示します。
管理者は、ツールバー定義をセッションに保管して、そのユーザーに使用できるようにするために、「別名保管」のステップに従わなければなりません。「別名保管」のステップに従わないと、ユーザーがセッションを開始した時に、Z and I Emulator for Web は、そのユーザーのローカル・マシン上でファイルを検索するため、それを検出できません。 |
「ホスト・ファイル転送」のステップには以下が含まれます。
- パワー・ユーザーがファイル転送リストを現行セッションから開きます。
- パワー・ユーザーがリストに名前を付け、それを自身の個人用ライブラリー (ZIEWebObjs サブディレクトリー) に保管します。
- パワー・ユーザーが、電子メールを通じて新規ファイルを部門内の他のユーザーに送信します。
- ユーザーは、新規ファイルを受け取り、それを自身のローカル・マシン上の固有の個人用ライブラリー (ZIEWebObjs サブディレクトリー) に保管します。
- セッションが開いている間は、ユーザーがその個人用ライブラリーから新規ファイル転送リストを選択し、それを使用してファイルを転送します。
FTP/sftp のステップには以下が含まれます。
- パワー・ユーザーが「転送リスト・マネージャー」ツールバーのドロップダウン・ボタンを使用して、ファイル転送リストを現行セッションから選択します。これによって、ファイル転送リストがアクティブになります。
- パワー・ユーザーがファイル名を選択し、「現行転送リストのコピー」ボタンを使用して、リストを自身の個人用ライブラリーにコピーします。
- パワー・ユーザーが、電子メールを通じて新規ファイルを部門内の他のユーザーに送信します。
- ユーザーは、新規ファイルを受け取り、それを自身のローカル・マシン上の固有の個人用ライブラリー (ZIEWebObjs サブディレクトリー) に保管します。
- セッションが開いている間は、ユーザーがその個人用ライブラリーから新規ファイル転送リストを選択し、それを使用してファイルを転送します。